術式一覧
垂れ乳や胸のしぼみを改善する乳房吊り上げ術
(マストペクシー・乳房固定術)とは~Dr.石原による解説~
「妊娠、授乳、出産後にしぼんでしまったバスト(垂れ乳、胸のしぼみ)、若い時に大きかったが年齢とともに垂れさがってしまったバストを引き上げる手術です。バストの下垂が軽度であれば、シリコン・インプラント豊胸術だけでも張りを出すことができますが、乳房皮膚のたるみが強い方の場合、バストを正しい位置に保つために支えているクーパー靱帯が加齢などで緩んだり、切れてしまっていたりするため、乳房吊り上げ術(マストペクシー、乳房固定術とも言います)を併用する必要が出てきます。なお、シリコンによる豊胸術で大きさを望まない方には、下垂のみを持ち上げる乳房吊り上げのみを行うことも可能です。手術は原則として、乳輪周囲に沿った切開で行うので、傷は乳輪の辺縁だけで済むことがほとんどですが、皮膚のたるみが強く、吊り上げる程度が大きい場合は、乳輪の下から垂直方向への縫合が必要な術式を取る場合があります。私は、Goes法やMcKissock法という手術法を改良した術式で主に行っております。」
● 乳房吊り上げ術(マストペクシー・乳房固定術)
手術 |
日帰り手術 |
麻酔 |
硬膜外麻酔(ときに鎮静麻酔併用) |
時間 |
60~90分 |
抜糸 |
7日 |
通院 |
1~2回 |
ダウン タイム |
シャワー、洗髪 傷を濡らさなければ当日より可 |
アフター ケア |
簡単な下着(ブラジャー)指導 |
リスクと 合併症 |
左右差、瘢痕、内出血、感染など |
費用 |
880,000円 治療費用について詳しくはこちら |
Goes法を改良した方法
1 バストを吊り上げる位置を正確に計測した上で、余分な部分の皮膚を取り除きます。
2 バストを引き上げるように乳輪周囲を丁寧に縫合することで、傷は目立たなくなります。
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Dr.石原が答える美容外科の毎日Q&A
乳房吊り上げ(マストペクシー・乳房固定術)についてよくいただく質問
患者さんからの質問に、石原先生、上先生がお答えしています。
- シリコンの豊胸手術だけで垂れ乳を改善することはできますか?
-
バストの下垂の程度を判断する目安として、乳頭とバストのアンダーライン(乳房下縁)の位置を見るのがわかりやすいと思います。乳頭の位置が乳房下縁より高い位置にあれば、下垂の程度は軽いので、シリコンによる豊胸術だけで十分にバストアップが望めると思われますが、乳頭の位置が乳房下縁と同じくらいかそれよりも低い位置にある場合は、下垂の程度が強いので、シリコンによる豊胸術だけでなく、乳房吊り上げを行わないと、バストは大きくなったけれど、乳頭、乳輪は下がったまま、という不自然さが残ってしまうことになります。(回答者 石原信浩先生)
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- 大きさはそのままでいいので、バストのリフトアップはできますか?
-
元々それなりにボリュームがあり、加齢や出産で下がってしまっただけのバストであれば、乳房吊り上げ術によって持ち上げることはできると思います。ブラジャーで持ち上げたときのボリュームが丁度よく、それ以上のサイズを望まないのであれば、乳房吊り上げ術(マストペクシー)の最も良い適応になると思います。(回答者 石原信浩先生)
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- 乳房吊り上げ手術のダウンタイムはどのくらいですか?
-
シリコンによる豊胸術を行わない、乳輪周囲の皮膚を切除して吊り上げるだけのGoes法であれば、手術の負担も少ないため、腫れや内出血もわずかで、日常生活にほぼ差し支えない程度ですむと思います。抜糸はおおよそ7~10日です。(回答者 石原信浩先生)
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- 乳房吊り上げ手術は全身麻酔で行うのですか?
-
乳輪周囲の皮膚を切除して持ち上げる吊り上げ術であれば、局所麻酔で十分に行えます。シリコン・インプラントによる豊胸術を同時に行う場合や、皮膚の切除や吊り上げの範囲が広い場合は、私は通常、硬膜外麻酔で行っていますが、担当医や医療機関によっては、全身麻酔で行うこともあるかと思います。(回答者 石原信浩先生)
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- 乳房吊り上げ手術の傷跡は目立ちますか?
-
ほとんどの乳房吊り上げ術(マストペクシー)では、乳輪周囲に沿った切開で済むため、周囲の皮膚を寄せ上げて縫った傷がギャザリングといって波打ったようになっていますが、術後数か月ほどで目立たなくなっていきます。(回答者 石原信浩先生)
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当院における乳房吊り上げ(マストペクシー・乳房固定術)の流れ
お電話・メールでのご予約
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ドクターとのカウンセリング
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お申込・血液検査
↓
手術当日
治療時間、抜糸、アフターケアなどについてはこちらへ
症例写真(乳房吊り上げ)
症例
1
豊胸術および乳房吊り上げ術
手術前
手術後
標準的な治療費用
990,000~1,210,000円(税込)
リスクと合併症
被膜拘縮、波打ち(リップリング)、左右差、内出血、感染など
症例
1
豊胸術および吊り上げ術
47歳女性
【担当:石原先生】
DOCTOR’S COMMENT
「年齢とともにバストが下垂してしまった方です。通常の豊胸術だけではシリコンインプラントが上方に位置し、乳輪・乳頭が下方に残されたままの結果になってしまう恐れがあります。このような場合は乳房吊り上げ術(マストペクシー)が必要です。サイズアップもしたいというご希望でしたので、乳房の吊り上げの仮止めをした状態で上半身だけ起こし、鏡で大きさと動きをご本人に直接確認していただいて無理のない大きさの220mlのコヒーシブシリコンを乳腺下に挿入しました。結果にはとても満足していただきました。」
症例
2
豊胸術および吊り上げ術
手術前
手術後
標準的な治療費用
1,210,000円(税込)
リスクと合併症
被膜拘縮、波打ち(リップリング)、左右差、内出血、感染など
症例
2
豊胸術および吊り上げ術
48歳女性
【担当:倉地先生】
DOCTOR’S COMMENT
「産後のしぼみがあり、胸にハリを出したいとの希望で来院された患者様です。両側に205mlのシリコン挿入し同時に吊り上げ術を行いました。左右差なく自然な形で胸のハリが出ました。吊り上げの傷も目立たず大変満足されています。」
症例
3
乳房吊り上げ術
手術前
手術後
標準的な治療費用
660,000~880,000円(税込)
リスクと合併症
左右差、瘢痕、内出血、感染など
症例
3
乳房吊り上げ術
79歳女性
【担当:石原先生】
DOCTOR’S COMMENT
「79歳の方でとても健康な方です。若い時は大きめできれいなバストだったのですが、年々垂れさがってきたそうです。 下垂乳房に対する通常の吊り上げ術はマストペクシーといい、乳輪の周りを中心に余分な皮膚を切除して、巾着(きんちゃく)縫合の要領で縫い縮めますが、皮膚の余りが多い方では乳輪周りにキザギザのしわ(ギャザリング)がかなり残ってしまうこともあります。 この方の場合は皮膚切除量が大きいと判断し、乳房縮小術(McKissock法)に準じて乳輪周り、乳輪から下方向、乳房下縁に切開を入れて皮膚を縫い縮めました。丁寧に縫合すればそれほど傷は目立ちません。」
症例
4
乳房吊り上げ術
手術前
手術後
標準的な治療費用
660,000~880,000円(税込)
リスクと合併症
左右差、瘢痕、内出血、感染など
症例
4
乳房吊り上げ術
22歳女性
【担当:石原先生】
DOCTOR’S COMMENT
「少し驚かれるかもしれませんが22歳の方です。出産は1回ですが授乳後にこれだけバストが垂れてしまいました。これだけ下垂が強いとシリコンインプラントやヒアルロン酸などでは解決しません。また、ご本人もボリュームは必要ないとのことでしたので、たるんだ皮膚を切除して吊り上げる方法を取りました。乳輪から下方向への傷はうっすらと残りますが、とても見栄えが良く若々しいバストが取り戻せました。」
症例
5
乳房縮小および吊り上げ術
手術前
手術後
標準的な治療費用
1,100,000~1,650,000円(税込)
リスクと合併症
リスクと合併症 被膜拘縮、波打ち(リップリング)、左右差、内出血、感染など
症例
5
乳房縮小および乳房吊り上げ術
69歳女性
【担当:石原先生】
DOCTOR’S COMMENT
「60代後半の方ですが、やはり元々大きかった年齢的に下がってきたバストがどうしてもうっとうしくて手術を希望されました。身体もご健康で、手術は硬膜外麻酔で日帰り手術で行いました。乳輪周りとその下に伸びる傷は年数とともにもっと目立たなくなっていきます。」